【経営学】Corporate Accountant Issue 経理部問題

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 テレビでホリエモンが話していたが、彼は宇宙関連事業の会社に投資したことがあったらしく、そのとき宇宙には地球で希少で高価な金属が豊富な小さな岩のような星があるらしく、それを地球に持ち帰るだけで何百億円にもなるということを話していた。

 

 この話からわかることは、彼は投資をするときお金が第一目的であるということである。例えば、世の中を良くするとか、変えるとか、社会の豊かさに貢献するとか、そのような他者への愛情から発生するような動機ではなく、自己愛からくる自分が得る金銭的利益を第一目的としているのである。そのあたりは昔から拝金主義なままである。

 

 彼はその会社に53億円投資したということなので、お金はすでに十分あるはずである。これ以上お金を稼いでどうするのか。と個人的なジェラシーを出してみた。
 稼いだお金で何をしたいのか、そのお金でまた延々とお金を稼ぐのかということである。お金は何かに使うためにあるはずであり、ただ大量に保有するためのものではないはずである。

 

 通常、お金を稼いでいく中で、経営者は世の中のことを学んでいくはずである。たくさん稼げるようになるためには、社会に対してものすごく貢献する必要があって、他人や社会に対しての愛情がなければならないし、それがお金儲けの原点というか一番大切な事であると、気づくはずである。そうでなければたくさん稼げないからである。

 

 そのあたりを彼は気づいていないようである。それでも大金持ちになれたので、そこがIT成金として社会から嫌われる原因であるし、IT経営者やITそのものの社会的評価を下げる原因でもある。先見の明があり、株式上場の努力と精神力があったのである。

 しかし、経済学の創始者アダム・スミスは、
「利己的欲望は社会のエネルギー源である」
と言っているので、彼の利己的な欲望も否定されるべきではない。勧められるものではないが、許容されるべきものである。

 

 ただ、自分の利益と他人の利益が一致するようになるはずである。いわゆるWin-Winの状況である。自分の利益が他人の損失になるという状況は長続きしないはずである。

 例えば、ホリエモンがIT関連の教育機関を作ったとする。ホリエモンとしてはその教育機関で利益を得られる。そして、社会や他人にとっても、その教育機関の存在は利益である。これが私の考えるWin-Winの状況である。


 そこから、社会に積極的に貢献することが結局ビジネスになり、その貢献量を数値で表したものが売上額であるということに気づくはずである。

 

 そしてお金が十分にある場合は、その社会に対しての自分の存在意義というもの、自分の価値があるということやそれを高めるということに生きがいや目的が移っていくような気がする。

 実際、ビルゲイツやスティーブジョブズなどがそうである。アメリカのIT創業者などは、成功したあとに慈善事業をしたり、多額の寄付をするということが普通であり、アメリカ資本主義の風習である。そのあたりに、キリスト教的な倫理観を感ずる。

 

 ウォルトディズニーはサービスの品質で有名だが、あれだけの規模の資金を子供の遊び、喜びのために投資したのである。ほかにももっと儲かるものがあったはずだが、そこに投資をしたという事実がある。そしてそのサービスの品質を保っているからこそ、長い間その世界が継続し、利益が継続しているはずである。

 

 例えば、ホリエモン希少金属の話では、儲かるということを言っていた。
希少金属を持ち帰って、高価な金属が安くなって今高くて手に入らないような物が安く大量に手に入るようになる」
と言えば、彼は社会のために仕事をしているということがわかるのだが、彼は
「こうすれば(自分が)儲かる」
ということばかり口にするのである。


 このように、彼の投資や行動は、宇宙から希少金属を持ち帰るという1つの行動であり、それは社会に対して1つの効果をもたらすが、彼の目的は常にお金である。社会のことや他人の生活はまるで頭にないようである。社会や他人がどうなろうと、自分が儲かればいい。という精神的態度である。
 2つの見方ができる。
 1つは、「彼が」儲かる。(それを買う人がいるということ)
 1つは「社会に希少金属が提供される」(そしてその希少金属は少し安くなるかもしれない)

 そして、いろいろなチャレンジこそが、社会にエネルギー源として提供されることになる。失敗か成功かが問題ではなく、チャレンジすることが大切である。
 あとは、社会に対して迷惑にならないような経営をすれば、何の問題もないはずである。

 そのあたりは、孫正義社長とは違う。孫社長は、明らかに社会を考えているし、社会を豊かにすることを目的とした投資や言動が常に見られる。ホリエモンにはない視点である。そのあたりが、1兆円と100億円の違いなのかもしれない。

 

 このあたりの経営者の言動や企業の投資活動、販売する商品やサービスにいたるまで、経営者の哲学や倫理観、或いは企業の社風と言われるものが垣間見える場合がある。そのあたりを研究するのも楽しいかもしれない。


 MBAというものは、アメリカでもかなり強い偏見があるようであり、必要ないという意見も多数見聞きするが、経営というものには何かどの経営者も経験するようなものがある。そして、身の回りの大企業の経営方針などを研究すると新聞の経済欄は楽しいものになることもある。

 株式投資をする際にも役に立つのではないかと考える。

 

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